メーカーの社長との会話から何気に始まったVOCALISTですが
回を重ねるごとにカバーを歌わせていただくことの使命感と責任感が増してゆきます。
例えばオリジナルだと打ち込みをベースに制作してゆくこともありますが
このVOCALISTシリーズに関しましては打ち込み作業は一切ありません。
それはこれらの名曲をカバーさせていただく上での
僕らの(坂本昌之含む)決めごとなのです。
『 VOCALIST 1 』の一番最初のピアノでの音合わせの最中
僕らが感じたのは『 奉納 』という感覚。
歌い継がれ世に放たれた名曲を僕らが改めて制作してゆくのか!という。
正直VOCALISTの制作はオリジナルに比べると大変困難な作業です。
メロディーが僕のDNAから創作されたものでは無い故
譜割やリズムなどとの闘いがあるからです。
そんな理由もあり女性Jポップのカバーは『 VOCALIST 4 』で終えようとも思っていました。
しかし最初の時から候補としてずっとある
山口百恵さんの『 さよならの向う側 』を歌いたいという気持ち
彼女のファンの方に対しての大切な思いの楽曲のため、リストから外していましたが
ピアノで音合わせをした時の僕らのあの感覚
風が吹き抜けて僕を遠くの光に誘うようなその優しくて温かい気持ち。
僕はそんな風をいろんな方々にも感じていただきたく
この度、『 VOCALIST 6 』をリリースしようと思いました。
『 VOCALIST 6 』最高傑作だと自負しております。
皆様の心が癒されて温まるようにとの願いを込めて。
徳永英明